TOP > インターナショナル・プリスクール Chelsea Enrichment School:チェルシー・エンリッチメント・スクール「CHES」 日記 > ある有名女性月刊誌から「シンガポール親子留学」の取材依頼をいただき、私が改めて感じた大切なこと。
実は、先日、ある有名女性月刊誌のライターの方から取材依頼の連絡を頂いたのです。CHESへの直接取材であれば、もろ手をあげて大歓迎! なのですが、今回は、「シンガポール親子留学」についての取材。
しかも、よくお聞きすると・・・、「実際にシンガポールの親子短期留学を体験した方々のマナの声を取材させて頂きたいので、ご紹介ください」という趣旨。
そこには、若干、がっかりした私がいたのは事実なのですが(爆)、すぐに気分を入れ替え、喜んでご紹介させていただきましたぁ!
ただ、取材の趣旨について説明していただく際、ライターの方から幾度となくお聞きしたしたのが・・・、
「なぜ、シンガポールなのですか?」、あるいは「なぜ、アジアなのですか?」というご質問でした。
そして、何度か繰り返される質問を整理してみると「親子留学」、「アジア」、「シンガポール」、そして「英語」というキーワードが幾度となく登場していました。
質問に答えるにあたって、これらのキーワードについてシンガポールに滞在していたときに、私自身は一体どのように感じていたのだろうかと、一生懸命思い出してみたのです。
そういえば、私と2人の息子たちが約10か月ほどのシンガポール滞在から帰国したのが2005年秋。さっそくCHES開設の準備をはじめて、最初のホリデー・クラスを開催したのが2006年冬。
あぁ、あれから、もう5年も経ってしまっているのですよ。
ところで、ここで、みなさんに質問があります。
この日記を読んでいただいているということは、おそらく英語育児に興味をお持ちで、あるいはすでに英語育児を実践している方々だと思います。
そんなみなさんに私から改めてお聞きしたい質問なのです。
それは・・・、
「子どもたちに英語を通して学んで欲しいものって、一体なんだったのだろう?」
このような質問の答えとして、よくお聞きするのは、世界の「共通言語」だからとか、あるいは「国際化」という言葉。
私が、かつてシンガポールでの育児体験を通して感じていた答えも、これからの「国際化」社会に対応できるように、世界の「共通言語」の「英語」くらいは、せめて物怖じしないくらいに話せるようになって欲しいなぁ~だったのです。
でも、果たして「国際化」というのは???
いきなり、文化人類学の専門家でも、言語学者でもない私が、大層なことをお話しするつもりはないのですが・・・
私が子どもたちに期待したい英語の先にある「国際化」という表現は、母語である日本文化を徒に卑下したり、場合によっては否定したりして、アメリカをはじめとするいわゆる白人英語圏の文化にただ依存するような“globalization”ではなかったと思います。
違いは違いとして確認しながら、それぞれの母語の背景にあるそれぞれの文化が並存している「国際化」だったのではないでしょうか。
たとえば、「英語か、日本語か」。1つの違いしかなければ、「正か誤か」の二者択一のパラドックスにはまりやすいと思うのですぅ。
英語という単一言語、単一文化で育ってきた外国人講師が、幼い子どもたちを上手くハンドルできない際に使う「No Japanese!」というパニック(汗)・フレーズも、あるいはこのパラドックスにはまっているのかもしれません(笑)。
ところが、数多くの違いは、単純な二者択一ではないので「共生」に導かれやすい気がするのです。言葉で表現すると、おそらく“internationalization”という表現になるのだと思います。
周辺のアジア各国からだけではなく、ヨーロッパや南アフリカからなど、とにかく多くの民族・人種の方々が集まって来ているシンガポールで私たち親子が体験できたのは、きっとこの“internationalization”という「国際化」だったのです。
日本での「英語」の背景には、どちらかといえばアメリカをはじめとする、いわゆる白人英語圏の文化が自然と色濃く反映され依存している感覚。
一方、それぞれの母語があり、それにともないそれぞれの食事(食材)や宗教をふくむ文化が数多く並存していて、まさに「多言語は多文化」の社会をシンガポールでは体験できたので、シンガポールの「英語」の背景には、それぞれ母語の文化が他文化に依存することなく、そのまま並存している感覚だったと思うのです。
おそらく、とても大切な質問だと感じますので、ここで、もう一度改めて繰り返しますね。
「子どもたちに英語を通して学んで欲しいものって、一体なんだったのだろう?」
きっと、それぞれのご家庭、それぞれのママやパパの思いいれによってこの質問の答えは違うと思います。
ここしばらくは、私のメルマガでは、幼い子どもたちが最短距離で英語を身につけていくためのカリキュラムや環境についてお伝えしてきました。
たしかにこのような方法論もかなり重要なのですが、それ以上に重要なのは、実は、その最終目的地である「英語を通して学んで欲しいもの」なのではないのかなぁと、今回の女性誌の取材をキッカケに気付くことができたのです。
おそらく、それぞれのママやパパの「英語を通して学んで欲しいもの」が明確であればあるほど、子どもたちも「英語」をより最短距離で吸収しやすくなるのではないのでしょうか。
みなさんも、一度、立ち止まって「子どもたちに英語を通して学んで欲しいもの」について整理されてみてはいかがでしょうか。
私も、いい機会だなぁと感じましたので、ゆっくりとシンガポールでの育児経験を当時の写真をみながらBlogで振り返ってみました。
http://d.hatena.ne.jp/kobe-ches/20110527#1306464272
↑振り返っている間に、本当に独り言のような内容(汗)になってしまいましたが、ぜひ、ご参照ください。
これから幼いお子さんの英語教育について考えているママやパパにもお役に立つ可能性もあるのかなぁと思いましたので、あくまで私の個人的な意見ですがお伝えしておきます。
ところで、5泊6日北京への修学旅行を無事終えて、初めて本場中国のマンダリンを体験してきた長男。
「ちゃんと言葉は通じたの?」と聴いてみたところ・・・
「話すほうは、大丈夫、普通に通じてたでぇ」
「でも、聞くのは無理! 無茶苦茶早口やし、知らん単語も結構あったし」
「買い物とか、うまくできたの?」
↑とにかく、中国では外国人相手だと値段が高くなるという噂があったので、一応、聞いてみました。
「う~ん。制服着てたから、無理やろぉ。でもな、途中から適当に英語とかも混ぜてみてん」
「なんで?」(←理解に苦しむ私)
「いや、日本人と思われるよりは、シンガポーリヤンのふりしたほうが値段交渉も有利かと思ってン」
あれから5年(遠い目)。
ウチの息子が体得した「国際化」というのは、この程度だったのでしょうか(泣)。
それでも、こうして手に入れてきたお土産の品々を説明してもらうと、かわいい後輩達や世話になってきた先輩のガールフレンド、バスケの顧問の先生のためには、それなりに心使いもできるようになってきた様子。
唯一、気になることと言えば・・・、家へのお土産はなし。(←オイっ)
まあ、本人がそれなりに楽しんできた様子なのでよかった、よかったです。
最後に、取材いただいたのは「V」で始まる有名女性月刊誌。うまくいけば、7月上旬発売の誌面に載るそうですぅ。まだまだ企画段階だそうですので、具体的に決まった段階で、改めてお知らせしますね。